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身近な愛を、たいせつに - 詩集『ことばの宇宙飛行士』試し読み

詩集など 読んだ事ない
そんな周りの空気の中で
なんで詩を書くようになったんだろう



幼子おさなごの える世界は六畳間
絵本を通じ宇宙を飛んだ

絵が好きで 小学校の夏休み
ノートいっぱい長編漫画

夢じゃ食えぬの声に流され 諦めた後の後悔

「身近な愛を、たいせつに」


中学で ギター覚えて窓を開け
下弦上弦の月に吠える

高校の 渡り廊下でライブ後
作詞/作曲に取り憑かれる

凄い人見て悄気込しょげこむけれど 諦めるのは違うよね

「身近な愛を、たいせつに」


群れの中 大学内で喋くるも
どこか独りでどこか浮いてる

ネクタイのように並んだ綺羅星ら
したい事別にないそうです

就職もせぬ詩人志望が 諦めないと空に書く

「身近な愛を、たいせつに」


暗い部屋 見つけた銀河硝子越し
鬱という字も読めぬまま朝

好きな事 続けるために
好きじゃない事も試せば 何か得るかな

ブラック企業で地獄めぐり 諦めるのは簡単だ

彼方かなたの嫌悪、わすれずに」


三〇で 会社飛び出し二年半
歌を磨いた河原や街で

世を捨てて 流れる星におまじない
ひとすじ涙 声震わして

お金が尽きて命運尽きて 諦めまぎわ口を

「身近な愛を、たいせつに」


アートより 生きる事こそ美しい
世間の人の望み満たそう

WEBメディア 創れるように成長し
息継ぎなく全力疾走

渦巻く野望諦めた後 なお書かざるを得ない詩よ

「身近な愛を、たいせつに」


幾重もの 大気圏突き抜けてきた
他人のルールに従うだけで 自分の理念がない層
他人のルーツを自分のものと 勘違いしかしない層
他人のスーク市場で消費し続け 自分に投資しない層
他人のルーズな悪習慣を 無闇に真似てしまう層
滑稽な 過去の自分と逆行


引力に 弱い我ら運動体
疑うは慣性の法則

舐めんなよ! ふざけんなよと叫んじゃお
見てるひかり火星より遠く

墜落しても 諦めたまま指されたくない後ろ指

「彼方の嫌悪、わすれずに」


目に見える 耳に聞こえる言葉しか
大人はみなさま理解不能

目に見えず 声にならぬ宝もある
胸の奥には熱いマントル

チカラ噴火の前兆はあり 諦める事諦める

「身近な愛を、たいせつに」


幾年も 最短ルート探査中
ゲーテ曰く 才能は静けさが、性格は世の激流が作り出す
老子曰く 上善如水じょうぜんみずのごとし
故事に曰く 臥薪嘗胆がしんしょうたん
家康曰く 人の一生は重荷ををひて遠き道をゆくが如し いそぐべからず
ワープの鍵は 「静 柔 忍 遅」と見つけたり


「身近な愛を、たいせつに」 すると心は凸レンズ
「身近な愛を、たいせつに」 すると凹みに気付きだす
「身近な愛を、たいせつに」 すると違和感消す努力
「身近な愛を、たいせつに」 すると結果豊かになる

就活し 未経験知識〇から ホワイト企業テクノロジスト
婚活し 見込み〇から成就した 自分にとって一番星と
金活し 収入〇の地べたから 軌道に乗るインベストメント

新居から 月はまあるく見えるけど
腰掛けるのは私的成功
のんびり公的成功目指すため
ライフステージ再定義

一〇代は 天地開闢てんちかいびゃく
二〇代は 土地探し
三〇代は 基礎工事
四〇代は 城づくり
五〇代は ...

そんな折
疫病が 世界を覆い
戦争で 他国は乱れ
大津波 他県を撃破
電車事故 身に降りかかる
死神の 迫る足音そこかしこ


おお神よ ムーサ、弁天、お客さま
やり残してる事があるんだ

信じてる 究極の美と不老不死
誰よりも先見つけだすんだ

漫画、音楽、詩や思想など 文化の軌跡追って来た

「身近な愛を、たいせつに」


軟着陸 ふりさけ見ればかすかなる
天の原越え歴史を超えて

今ここで 書いてきた詩に目を見張る
全ての夢が集いはじめて

漫画家からはデフォルメを
音楽家からはグルーヴを
詩人たちから Less is More
学んだ先に こう言える

思想家ならば提言は
聖人ならば宗教は
政治家ならば政策は
たった一言 こう言える

身体必ず朽ち果てる
名前も顔もなくて良い
留めたいのは魂で
言霊にして こう言える

僕にとっては溜めた詩が
遺書になるかもしれません
未来もきっと忘れがち
遠い子孫に こう言える

「身近な愛を、たいせつに」


そして次は
妊活

子供が生まれたら 夢を持ちなさいと伝えたい
そう思い 卒園アルバムを開くと
「宇宙飛行士になりたい」という五歳の頃の僕の夢 すっかり忘れていた

大人と呼ばれ 二〇年
社会の重力に抗うため書き続けて来た詩
出逢いを真空保存したくて詠み続けて来た詩
望遠レンズで明日を夢見て書き続けて来た詩
砕けた隕石のような挫折を詠み続けて来た詩

四〇歳で 点と点 星座さながら結んでみると
なんと 宇宙を駆け巡っていた!
ブラックホールに文化ぶん投げ 出て来た言葉のビッグバン

次の世代へ胸張れるよう
生きた証 身近な愛の結晶を世に送り出す
詩集を 生む
名前は 『ことばの宇宙飛行士』

夢を たいせつに
夢は ロケットエンジンだ



詩集など 読んだ事ない
そんなあなたに読んでほしいよ
この本の波動がハート揺らすはず



多くの時を費やした事思い出す きっかけになるでしょう
多くの時を共にした人思い出す きっかけになるでしょう
忘れ去りたい暗黒時代思い出す きっかけになるでしょう
よどみに浮かぶうたかたを 詩にしてみてはいかがでしょう

詩の起源とは 歌だという
歌うの語源は 訴ふという
上手い必要なんてない 訴えたい事ないですか
駅までの道筋 思考踊れ


もやもやしてたうつつちりを詩にすると 世間見えてくるでしょう
もやもやしてた夢の埃を詩にすると 自分見えてくるでしょう
物心つく前の助走も詩にすると 価値観見えてくるでしょう
曇りをそそぐ五月雨を 歌ってみてはいかがでしょう

詩の起源とは 歌だという
歌うの語源は 訴ふという
物語ないなんてない 訴えたい事ないですか
電車の窓の外 思考踊れ


老いてさかんな強みは何とリフレイン 気付く事あるでしょう
置いておけない弱みは何とリフレイン 気付く事あるでしょう
人は誰しも似たよな悩みリフレイン 気付く事あるでしょう
花の定めで散る前に 踊ってみてはいかがでしょう

詩の起源とは 歌だという
歌うの語源は 訴ふという
難しい事なんてない 訴えたい事ないですか
食堂の片隅 思考踊れ


日々のステップ中身見直し育てたら 成果出るはずでしょう
日々のステップ舞台見直し育てたら 成果出るはずでしょう
アイデアの種成果出るほど育てたら 成果出るはずでしょう
千里の道も一歩から 詩にしてみてはいかがでしょう

芸が目指すは 寿福延長
僕の願いも あなたの 寿福延長

詩の起源とは 歌だという
歌うの語源は 訴ふという
可能性ないなんてない 訴えたい事ないですか
濁る湯船の底 思考踊れ



詩集など 読んだ事ない
そんなあなたが詩を書いたなら
それこそが古今東西一の美だ



あなたより センスもなくて のろまな僕の
発起ほっきから 三五年かけた限界の凝縮

あなたより 反射される詩 嗜好品?
否、必需品 ことばの宇宙は無限に膨張

本当は 自分が書いた気すらしてない
これまでの巡り合わせに 感謝感激雨あられ

本当は 時空を超えた智慧と交信
天仰ぎ ベッドの中で 使命感にくるまるだけ

自分にも 新たな気付き最近あった
「誤解より、理解されなきゃ」 とは言え喋り過ぎたかな

自分にも あなたが詩集読み終える頃
良い事が起きる気がする その時はクールでいなきゃ



詩集など 読んだ事ない
そんな人生悔い残るかも
生涯でこの一冊は読んでみて





     金

   地

     火



           土

         天

                    海

太陽を 百周まわる旅の途で
魂どうし図らずぶつかり

融合後 惑えば回帰すれば良い
宇宙飛行へいってらっしゃい

二十億光年の孤独の先に 僕が見つけたのは

「身近な愛を、たいせつに」

( )

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このサイトについて

詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。

南條 雄一について

「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー

詩集『ことばの宇宙飛行士』(2022/4/18 発売) ※Amazon新着ランキングにおいて「詩歌」「現代詩」の2部門で1位獲得!

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