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その84
詩集の構成を考える - 詩集の作り方 [2]
最初、詩集『ことばの宇宙飛行士』の原稿は、書いた作品群を時系列に並べていたものだった。
これはこれで、自分視点では意味があった。歴史そのものだし、読み進むうちに著者の成長というか変化が伝わって面白いのではないかと考えていた。
ただ、原稿を出版社に持ち込むと、編集者視点でポツリポツリとフィードバックを頂ける。
その会話の中で、「誰も、あなたの事を知らない」といった趣旨の言葉をもらった時に、その通り!と開眼した。
そうだ、構成しよう。この原稿を絶対に出版まで持っていくのだ。成功確率を1%でも上げよう。生涯にただ1冊の詩集になるかもしれない。もっともっと頭を使って、自分の全てを表現しよう。そう、思い至った。
構成とは、
<1>並び替え
<2>増やす
<3>減らす
<1>並び替え
・大枠 : 3部立てに
└PROLOGUE : まえがき
└MONOLOGUE : 本編
└EPILOGUE : あとがき
・小枠 : 5章立てに
└BLACK - 駆 : 宇宙に飛び出すまでの助走。
└BLUE - 発 : 歌の対象は、自分、親、弟、従姉、友達
└PINK - 浮 : 歌の対象は、恋人
└YELLOW - 還 : 歌の対象は、生涯のパートナー、祖先、仏様、神様、妖怪、知人、大衆
└WHITE - 跳 : (ネタバレの為、歌の対象は秘密)
※「身近な愛を、たいせつに」というテーマの基、「出会い」の時系列で作品を並べる事で、読み進める程に、著者の人物像が浮かび上がって来る仕組み
※EPILOGUEの一言は、PROLOGUEに書かれてる「自分にも あなたが詩集を読み終える頃 良い事が起きる気がする その時はクールでいなきゃ」というフリに対するサゲに相当。小さい詩を並べた詩集だが、全体を通して読むと、物語にもなっているという構造。
<2>増やす
色んな観点から作品を見直し、不足しているパーツを補う。
世界一の詩集、古今東西の詩の面白味が詰まった本を目指す。
チェック観点は、
[1]歴史
[2]ジャンル
など
>[1]歴史
4000年前の地上最古の詩『ギルガメシュ叙事詩』に触れ、そこから得た感動要素「叙事詩」「長詩」を体現した作品が無い事に気付き、書き上げた。それが、PROLOGUEに配置した「身近な愛を、たいせつに」。
逆に、EPILOGUEには最も短い作品を配置。
>[2]ジャンル
「伝統(七五調)から、先頭(RAP)へ」をスローガンに。日本の歌謡(端唄、琉球古典音楽、演歌、歌謡曲、J-POP、ROCK、JAZZ、HIP-HOPなど)のリズムに乗り、またはそこから外れ、短詩/長詩、定型詩/自由詩、韻文/散文、抒情詩/叙事詩、縦書き/横書き、カリグラムなど様々なスタイルを表現しようと考えたのだが、「童謡」というジャンルの欠損に気付き、そこから影響受けた詩「折鶴を」を最後に書き上げる。
詩の4000年の歴史が培った魅力の全てを、1冊に注入したいと考えた。
YMOがアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』を創った時、細野晴臣さんが、他のメンバーである高橋幸宏・坂本龍一の書いた作品群を聴き、そこにはないタイプの曲として「Absolute Ego Dance」を書いたというエピソードを聞いた事がある気がするが、それと同じ感覚だろう。
<3>減らす
表現活動、ARTに自分の全てを懸けるとして、大学を卒業したにも関わらず、フリーターの道を選んだ23歳より前の作品、初めて自分の全てを表現出来たと思えた詩「硝子越しの銀河」より前の作品は、ばっさりカットした。あと、ライブで歌っていて違和感のあったものも、詩集には載せなかった。
構成に関しては、上記のように思考を重ねていった。
君も、自分の作品を世に問いたいという願望を抱えているなら、あくまで一例だけど、参考にしてね。
次回は、組版について。原稿が、実際の紙上でどう表現されるかを決める作業について、俺がした事を伝えるね。
またここで、二人で会おう。
身近な愛を、たいせつに。
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Poetry
紀元前二千年、今から四千年前に書かれた地球最古の詩。 この時点で、既にカッコいい ...続きを読む
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Music
視野の広さがたまらない。 大好き。
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このサイトについて
詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。
南條 雄一について
「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー
詩集『ことばの宇宙飛行士』(2022/4/18 発売) ※Amazon新着ランキングにおいて「詩歌」「現代詩」の2部門で1位獲得!

