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その38

ボーカル初心者の悩み1・キー設定

人の曲をカバー、いや、コピーする時に初心者ボーカリストが最初にぶつかる壁が「キー設定」問題では無いかな。

ドラムやギター/ベースなどの弦楽器は、原曲のキーですぐに演奏する事が出来る。

でも、ボーカルは違う。
声帯には個人差があるんだよ。コピー対象の歌手は、彼/彼女にとってのベストな音域で歌っているから魅力的なんだ。訴求力があるんだ。
君には君のベストな音域がある。

もちろん、技術で出る高い声/低い声はある。技術を磨けば初心者の頃より音域は広がるだろう。
でも、限度がある。その自分の限度を知る、ひいては、「自分を知る」と言う作業がボーカリストにとって一番難しい作業だと思う。

・自分の事は自分で中々分からない。
・知識が無い初心者であるが故に、「何でも出来る」と思ってしまう。
・同じ人間なんだから、自分にも出来るはずと思ってしまう。(実際には、違う人間)
・バンドメンバーも、「自分が原曲キーで演奏出来るんだから、ボーカルも原曲キーで演奏出来るでしょ」と思ってしまう。
・バンドメンバーの初心者弦楽器奏者は、キーを変えて演奏する事が出来ない/面倒臭いと思ってしまう。楽譜(しかもタブ譜)通りにしか演奏出来ない。
・原曲キーで歌えないのは「能力不足」なのでは無いか、又はそう思われるのでは無いかと言うプライドが邪魔する。

上に挙げた他にも色々な理由があるかもしれないけど、とにかく、出来る事は出来るし出来無い事は出来無い。
自信を持ってはっきり判断する必要がある。

まあ、その自信を持て無いのが初心者なんだけどね。

このキー設定問題のせいで、バンドメンバーからも「才能が無い」とレッテルを貼られ、自分自身でも「ダメだ」と思い込んで挫折するボーカリストってたくさんいるんじゃ無いだろうか。
俺自身もこの問題は長い間悩んだ。何年も何年も。

だけど、違う。
自分の出来る事を一生懸命やる事が「魅力」なんだよ。
逆に、他人は君と同じ音域で魅力的に歌う事は出来無かったりするんだよ。

まとめる。
ボーカリストにとっての最重要課題は、「キー設定」。
オリジナル・キーで歌える事がえらい訳じゃないからね。

またここで、二人で会おう。

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詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。

南條 雄一について

「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー

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