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その74

'数撃ちゃ当たる'が役に立つ - (ニッチな本)詩集出版までの道 [5/6]

原稿持ち込み先に関するターゲティング戦略が決まったら、次は行動あるのみ。

行動するに当たり理解しておくべきなのが、マーケティング・ファネル理論だ。

ファネルとは、漏斗。人間の購買行動とは、漏斗型のプロセスを経て行く。

AIDMAとかAISASとかいくつか説があるが、シンプルに言うなら「認知」「興味」「獲得(成約)」の3プロセスだ。




ここから、以下の事が分かる。

成約数 = アプローチ数[1] × 成約率[2]


[1]アプローチ数

ターゲット条件に当てはまる出版社を最大限リストアップする。

最終的にどこか1社と契約出来れば良い訳で、このリスト数は失敗して良い数を表す。多ければ多いほど精神的に余裕を持てるだろう。


[2]成約率

成約率を高める為のお勧め行動は、本命の出版社にアプローチする前に自費出版の会社に原稿を送ってみる事だ。

自費出版の会社は、応募作品に対してA4サイズの紙1~2枚できちんとした講評をくださる。フィードバックには「お褒めの言葉」と「アドバイス」があるはずだ。

褒めるのは、作者の気分を良くして自費出版してほしいから。

アドバイスするのは、自分達と本作りをすればより良い作品になると匂わせたいから。

そう自分は受け取った。

この貴重なアドバイスに敏感に反応するのだ。一編集者が指摘するという事は、この先世に出た時も同様に感じる人が一定数いるという予兆。頂いた「そこはかとない不満」を謙虚に受け止め、作品をブラッシュアップする事で商業作品として出版契約出来る可能性は1%高まる。

自費出版の会社に原稿を送るとその後営業を掛けられるが、タダで講評を頂いた手前、そこは甘んじて受け入れよう。適当に聞き流せば良い。


もう一つ大事な事がある。

[3]期限を決める

アプローチする期間を定めるのだ。1年以内に出版契約を決める!など。

人の集中力はそんなに長続きしない。期限を設ける事で、行動量も増え、濃い活動となる。

また、アプローチが失敗する運命(現在の実力)なら、その結果を早く受け入れた方が、残りの人生時間でまた原稿をブラッシュアップしたり、別の努力、Next Challengeに向かう事が出来る。


[1][2]をまとめた言葉が昔からある。

・下手な鉄砲も数打ちゃ当たる


そして、[3]を表した言葉が古代中国の兵法書『孫子』にある。

・兵は拙速を尊ぶ


これらの言葉を胸に、集中して一気に行動するのだ。


最後に、「フラれるのが怖くてアプローチ出来ない」という声を聞く事があるので、それに対する俺の考えを伝える。

新たにチャレンジすれば、必ず失敗は起こる。フラれる事は、覚悟する。腹を括る。

世界中の出版社の中で、1社とさえ契約出来れば幸せな気持ちになる。そこから先の人生の可能性が広がる。

婚活も、就活も同じ。

1社と契約出来て経験・実績を積めば、次の挑戦時には、成約率が上がっている事だろう。


マッチングしたところが、運命の相手だ。

遠くの憧れに指を咥えたままでいるより、身近な縁を抱き寄せるべき。



またここで、二人で会おう。



身近な愛を、たいせつに。



※次回予告

PDCAを回す - (ニッチな本)詩集出版までの道[6/6]

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詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。

南條 雄一について

「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー

詩集『ことばの宇宙飛行士』(2022/4/18 発売) ※Amazon新着ランキングにおいて「詩歌」「現代詩」の2部門で1位獲得!

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