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その75

継続PDCA(あきらめないで) - 詩集出版までの道 [6/6]

「どの様に、詩集を書いて出版契約できたのか」について、6回に分けて書いて来たが、今回が最終話。

ぼんやりとした夢を抱えていて、挑戦はしているものの期待する結果がまだ出ず「諦めそう」になっている時、

この記事を読む事で、「もう少し頑張ってみよう」と思ってもらえる事を期待している。



ニッチなジャンルである詩集が出版される可能性は、10万分の1の確率への挑戦だと既に述べた。

つまり、1回の挑戦においては「ほぼ失敗する」と考えるべきだろう。


出版される事を(小さいけれど)成功と定義した時、よくこんな声を耳にする。

「成功する人なんて、一部の(才能ある)人だけだよ」と。

これを、多くの人の中から比較されふるい落とされて一部の人だけしか成功しないと捉えているのだとしたら、それは感覚として違うと思っている。

自分という一人の人間の中に段階(レベル)があって、成果が出るレベルに到達する前に諦めて挑戦を辞めてしまう人が大勢いるだけというのが俺の考え。

誰にでも平等に、階段を上る権利はある。

誰にでも平等に、各々の最上段が用意されている。


誤解しないで欲しいのは、間違っても「(大きな)成功に到達した」だなんて思って踏ん反り返っている訳ではないという事。

むしろ逆で、小さな事でも成功と定義する事で、些細な事にでも達成感・充実感を得る事が出来る。その感覚を得る喜びが、次の行動へのモチベーションとなり前進でき、人生の満足度・幸福度が上がるという暮らしの工夫(ライフハック)である。小さな成功を積み上げる。


さて、ここで1つ問う。

■今までの自分を、改善するのとしないのどちらが良い?

「改善する」方が成果が出る可能性は1%高まると考える。

物事の改善プロセスとして有名なフレームワークが、PDCA。

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字。

Planに時間をかける事なんてそっちのけで、「まず動いてみる」というDCAPサイクルが良いという人もいるが、いずれにせよ、大事なのは、C。

行動して違和感のある結果が出た際には、原因を考え、対策を練り、改善するからこそ次の結果が変わってくる。

一方、10年、15年ずっと変わらず思考停止したように街中で演奏活動だけ続けている路上ミュージシャンもいる。

行動した結果が「変わらない」事に耐えられないのだが、君はどう?


次の質問。

■改善活動を、継続するのとしないのどちらが良い?

「継続する」方が成果が出る可能性は1%高まると考える。

では、「どの程度継続すれば良い?」

この問いに対する答えが、この記事の肝になると思う。


・1年 : 一般的な仕事上での振り返りの単位かと思う。目標を達成する為の集中スパン。

・2~3年 : 「石の上にも三年」と言われるが、この程度やると自分の活動が血肉化して来たと感じられるだろう。一方、このタイミングで「自分には向かない」「飽きた」と言って辞める人が一番多い。自分の周りでも、このタイミングで心折れて辞めていく人が多かった。

・10年 : 「10年目の気付き」というのがある。ギターでも、IT技術でも、詩でも、10年続けて初めて気付く事(スキル or マインド)があった。この「発見」が大きな喜びとなり、活動への意欲が深まる。10年間やれば、「経験者」と言えるかなという感覚。そして、この時点で、自分の望むレベルまで「ラスト1マイル」「あと1歩」という感覚を得る。自分の場合は、「自分の表現によって、目の前の人が何人も涙を流してくださる」という事象によって感じた。(小さな)成功の予兆。この感覚を得る体験がない場合は、本当にその活動には「向かない」のかもしれない。

・20年 : 結論を言うと、自分の場合は夢(の第一歩)が叶うのに20年かかった。


「ラスト1マイル」というのは実感としてあるのだが、これが中々距離が縮まない。

「パレートの法則」を知っている?「80:20の法則」とも言われ、「売上げの8割は2割の社員に依存する」といった傾向を示す。

「8割の成果は2割の力で達成でき、成果を残り2割分向上させる為には8割の力が必要」みたいに、あらゆる事に当てはまる法則だと捉えている。

自分の場合も、「ラスト1マイル」に10年かかったという訳。

この期間を耐え切れずに脱落する人も多い事は容易に想像出来る。自分も、ラスト1マイルと思えてからの2~3年で期待する成果が現れず、「挫折した」と感じて意欲を失いそうになった期間もあった。ただ、これまでの経験から、これは「一次的な挫折」でしかないという感覚も持っている。そして、詩作という活動が自分にとって生きる上で「やらざるを得ない」事となっていた。嬉しい事も嫌な事も、全て詩という作品に昇華出来る。思考も整理されるし、セラピーのような効果もあった。


自分の場合は、2.5年集中して表現活動(Do)し、7.5年かけて新たなインプットを得ながらCheck・Action・Planし、再び2.5年間次のアウトプットに集中するというサイクルを繰り返して来た。

20代頭、30代頭の挑戦を経て、今回の40代頭の挑戦で「三度目の正直」となったと言える。


まとめるね。

世の中で、「高速PDCA」と呼ばれる改善活動があるが、個人的には「高速」ばかり意識すると疲弊して長続きしない。

大事なのは、「継続PDCA」。

夢の実現の為にはどの位継続が必要か。

・「本気」(1年)でもダメ

・「最低限の継続」(2~3年)でもダメ

・「普通の継続」(10年)でもダメ

・「異常な継続」(20年)で出る成果もある。「挫折した」と口では言いながら、「やらざるを得ない」状態。


投資も、20年スパンで取り組むべきと言われる。夢を追う活動も、投資だ。


最後に言うと、これはあくまで「普通の人」である俺の経験談。

望む成果が出るのにもっと早い人も、反対にもう少し時間がかかる人もいるだろう。

伝えたかったのは、本当にやりたい事があるなら、「すぐに諦めてはダメ」という事。



またここで、二人で会おう。



身近な愛を、たいせつに。

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詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。

南條 雄一について

「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー

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