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その78

詩集が出版されたきっかけ - 夢の抽象化

2022.4.18に(僕以外の人から見たら)突如詩集『ことばの宇宙飛行士』が出版され、周りの友人からも「どうしたの?!きっかけは?」と多く聞かれたのでここに記しておきます。


結婚し、妻と毎年元旦に「やりたい事」を言い合ってます。ある年妻が「小説を書きたい」と言い、「俺も♪」と乗りました。(ちなみに、二人とも小説なんて書いた事ありません)

持ち前の情熱に身を任せ、一気に7万文字書いたのですが、どうやら小説の基準は10万文字だと知り、知識も技術もないまま書き始めたので一旦頓挫。

ふと、自分の本棚を眺めてみると、17歳から40歳まで生きる為に書き続けてきた歌/詩の数々。クリアファイル何冊分もあり、「俺にはこれがあった。これこそ自分が積み上げて来た資産じゃん」「これを世に出さないと勿体ない」「あの頃の少年の夢を、大人になった今の自分が応援しよう。(今の)自分が(過去の)自分のパトロンになろう」と、一気に思考が加速しました。

さて、調べてみると、本なんてましてや詩集なんて普通は出版されない、自費出版が常識らしいと知る。試しにいくつか自費出版の出版社に原稿を持ち込むと、みなA4用紙1〜2枚の丁寧な「講評」をくださりました。編集者とも話したりするうちに、「良いと感じてくださる点」「そこはかとなく不満に思ってる点」などを相手からのフィードバックの中に感じ取り、それらに一つずつ対応し、原稿をブラッシュアップして行きました。

そうこうしながらいくつかの出版社に原稿を持ち込んだ結果、縁あってつむぎ書房さまとの出版契約を結ぶ事ができた、という流れでした。


今回の経験で自分が拾ったのは「夢の抽象化」というキーワード。

・漫画家になりたい
・音楽家になりたい
という途中経過では願いが叶わず、一時的な挫折感も味わっていましたが、それらの夢をちょっとばかり強引に抽象化してみた所、
・作家になりたい (そう言えば、詩人になりたいとも口にしていたな)
と詩集の出版が決まったからこそ自分の夢というものを改める事となりました。

夢を抽象化し、強引にでも自分の行動に一貫性を見出す事で、一度きりの人生を充実させる為に自分が取り得る行動の選択肢が広がるぞ!というのが、今回の学びだった気がします。

詩集が出版される事なんて、僕が憧れた宮沢賢治もボードレールも人生で1度だけだったので、僕も、この貴重な機会に感謝して、まだ見ぬ新たな出会いを楽しんで行きたいと思います。


またここで、二人で会おう。



身近な愛を、たいせつに。

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詩人・南條雄一の公式ウェブサイト。プロフィール、作品紹介、ブログなど”最新情報”をお伝えします。人生は、推敲し続ける一篇の詩。遅咲き蕾にうるおいを。

南條 雄一について

「身近な愛を、たいせつに」暮らす詩人。絵・音・Webにハマったハマっこ、詩にフォーカスでアラフォーデビュー

詩集『ことばの宇宙飛行士』(2022/4/18 発売) ※Amazon新着ランキングにおいて「詩歌」「現代詩」の2部門で1位獲得!

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